2012年3月3日土曜日

ベトナムの床屋さんの良い感じ

今時のんびりと床屋のことなんか書いている暇はないんだけれど、ベトナムに19年ぐらい通い詰めで、時間と年数を圧縮合計して10年近く在留しているのに、床屋は始めてさ。僕は大抵の男性と同様に月一回程度しか行かないし、つまり、日本の1000円床屋で十分だし、駅の中などにあるので便利だしね。だから、ベトナムの床屋に世話になることは一度も無かった。また、ハノイにいるときは学校関係の仕事で結構忙しく、車の中から「ああ、路上の散髪屋さん、やってら〜」ぐらいにしか見ていなかったという事だ。

今日は、どういう訳か8時〜12時まで例のハノイ貿易大学の日本プロジェクトの授業を終えてランチ食べて、新居に戻って小さなベランダでコーヒーでもやろうと思いながら、ぬかった道を注意深く歩いていたら、何時もの道に、今まで気づかなかったが結構格好いい兄ちゃんが路上散髪をやっていて、その兄ちゃんのなすがままに古びた床屋椅子に背中もたれているおじさんが快適に見え、更に彼のハサミさばきがなにやら黒髪の中を快走しているように感じ、吸い寄せられるように、「エムオイ、たのむ」と声かけた。周りには待っている人もいなそうで、隣接の、隣接といっても例のお風呂場の小さい椅子風なプラスチック椅子とセットの青だったかのチープなテーブルが2,3あり、そこに喫煙中の学生がいただけであったので、「君、並んでるの」みたいな仕草で確認したところ、違うと答えたので、気分良くミニ椅子に腰を落とし、ブルーのおしゃれなダウンコートを着た彼職人の仕事ぶりに目を移した。

アジア諸国には路上床屋はどこでも有りそうだが、ベトナムの、というよりハノイの床屋の店舗と道具、良くある場所について記しておこう。まず必須条件は堅牢な塀が無くてはならない。そこに釘を数カ所打ち込み、頭上の屋根テントをこさえなければいけないからだ。もちろん、いきなり道路ではバイクや車に押しつぶされかねないので、堅牢な塀の前は舗道であらねばならない。床屋のご主人はこの舗道と堅牢塀の90度の角度を使って、床屋の必須アイテムである床屋椅子を配置し、塀に少し大型の鏡をぶら下げる。もちろん、五寸釘を遠慮無く打ち込んで、である。もちろん、毎日打ち込むのではなく、一回打ち込んで、ここは「僕の店舗」と犬のおしっこマーキングのようなマーキングなんだろうと思うね。

大抵交通の邪魔も考え、大通りから住宅街に幾分入ったやや広めの空間に陣取っている。それも「電気街」とおなじマーケティングで、2〜3軒、仲良く並んで居ることが多い。やはりお客集めの基本は同類の分野と関連業は、仲良く連係して、「あそこに行けば、なんとかなら〜」という消費者心理にかなった方策を採っているのは、世界共通なんだろうね。仙台の駅前に近くに位置したところに「家具屋町」というのがあって、今から50年前に何かの買い物で親爺と二人で、家具屋町を歩いていたときに、「おなじ職業がまとまった方がお客さんはふえて、商売繁盛になるんだよ」と子供の僕には全く意外なことを親爺が言った。「だげんども、せっかくきた客が隣にとられることもあるよ」反論した記憶があるが、まとまったほうが大量の客を集められそうな現実をそこの街で学んだ。寄り道せず続けよう。

で、ベトナムでは未だにこのような散髪屋だけでなく、ブログにも書いてきたように「喫茶」「うどん屋」「バインミー屋:フランスパンに肉や卵挟んでいる」「パンク修繕屋」「カギコピー屋」「クジ引き屋」など無数にあって、それでなくともバイクの駐輪で場所を取られている舗道にそういった税金対象でなさそうなミニ店舗がひしめいているのだ。硬質ビニールのミニ椅子とチープテーブルの置いてある所まで、当店のエリアですよっていう店舗ね。そのお店の中でやや大型の店は床屋のように土塀や金網塀や、直接家屋に釘打ち込んだり、針金やひも撒いて引っ張り、屋根を立派に設置している。五寸釘うちつけられたち、自分の金網塀に針金でテント屋根など構築されている家のご主人はどう思っているのか、しらべまでおよんでいず、近々スタッフや関係者に聞いてみるけれど、すくなくとも日本じゃああり得ず、「オイ止めてくれ」と言って針金を切りおとし、ポリスに一回は電話するだろう。

ベトナムのコーアン(公安)、つまり警察はヤクザと表裏一体の組織なので、警察が出てくると「金がかかる」のでその前に区長とか、町内の組織の介在でまるくまとめるのが常識。警察に訴えようかなどと言う日本人がたまにいるけれども、訴えた方もされた方も数千ドル単位、1万ドル単位でで警察にせびられ、むしり取られる。経験者が言うのだから間違いないよ「エヘン!」ということで、ミニ商店や床屋のインフラは、近所の有力者と「なしがついていて」当事者同士全く問題無く営業できているはずだ。はっきり言って、ここがベトナムの良さ、アジアの良さなんだろうと思う(ベトナムだけのこととは思えないのでね)。小さい営みや老人の営みに配慮がある良さということさ。

おっと、路上の散髪屋。彼はハンサム、見た感じは宇崎竜童を若くして二重まぶたにしたような兄ちゃんで、高額そうなブルーのダウンを着込んでお仕事さ。僕の順がきて「どのように仕上げますか」みたいなことを聞いてきたので「君みたいに」と解りやすく返事して身振りした。刈り上げで、ソフトモヒカン。まあ、「僕教職」にあるので、ソフトモヒカンは、おいおい仕上がり過程で修正をお願いしようと考えて、まずは仕事にかかっていただいた。東京の10分1000円床屋とおなじで、ここも水道インフラはないんだ。あはは、路上の床屋だから、水道と下水はむりだわな。ドライヤーの熱風で(電気は何処からか引いている)僕の髪の毛をほぐして、さっさとシェザーハンドよろしく、10分床屋だった。自分でやるのでシェービングは丁重にご辞退して、チップ弾んで合わせて45000ドン払った。処女体験としては、充分に良い感じであったからね。

《ブログご高覧感謝》
僕のブログの中でアクセスとページビューが多いタイトルと日付け、紹介致します。
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・2009年9月  水虫には歯磨き「つぶ塩」が効く?!
・2008年11月 赤塚不二夫先生のこと
・2009年1月 「ジャクリーヌ・ササールとかBB(べべ)とか」
・2009年5月 ゲバラの映画「モーターサイクルダイヤリーズ」
・     5月 カムイと名著「ベストアンドブライテスト」
・2009年10月「救うのは太陽だと思う」
・2009年12月「爆笑問題の失笑問題」・・・・・1日で1440のPV
・2010年1月 阿倍仲麻呂はハノイの知事である。
・2010年2月 MAC・MAC /  立松和平さんの死。
・2010年3月 「サンデープロジェクトの打ち切り秘話」
・2010年4月 リクルートの罪 / 金のTUBAKIの女優たち
・2010年12月 映画「ノルウエーの森」の失態
・2011年1月 「お笑いの山崎邦正のベトナムアルバイト」
・2011年3月 メイドインジャパンから「Made by JAPANESE」の時代認識へ
・     3月 「大震災をベトナム人は語る」
・2011年4月 映画「東京物語・荒野の7人・シンドラーのリストほか」
・2011年5月 復興構想に必要な「人口8000万人時代の国づくり」発想
・2011年5月 梅原猛先生が「文明災」について語った。
・2011年6月 消滅している東北弁
・2011年7月 なぎさホテルという哀愁
・     7月 辺見庸氏が3・11とその後にある本質を語った。
・2011年10月 石巻の大川小学校に行った
・2011年11月 石巻・大川小学校のひまわりのお母さんたち
・2011年12月 ハノイ貿易大学日本プロジェクトの学生たちのブログができた
・2012年1月 成田空港のバリアフリーと幸せ伝える人

これからも、よろしく、ご高覧ください。阿部正行

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