タオ先生の「技術者教育」授業の一コマです。
■廃道の探索と出会いが好きな女が多いらしい。今時の「女子会」とは、まるっき対局の女性たちがまだまだ生息しているのがホッとする。解るわかる、いや、良い趣味だねえ。NHKのBSを見ていたら、廃道を探る快感に囚われてしまったある女性(OL、齢30ぐらい)のレポートをやっていた。直ぐさま画面の進行に親近感が湧いた。多分「熱中なんとか」と言う番組だね。彼女は、忙しい仕事の合間をみて、図書館などでじっくり地図を眺める。新しい地図には廃道なんかの記載があるはずないので、彼女は明治時代あたりの古い地図と、最近の地図を見比べながら、今や忘れられている昔の街道や朽ちたり埋まってしまった隧道(トンネル)などを求めて、乙女の胸をワクワクさせて現場に向かう。
でも、愛しい人にはすぐに会いに行かず、まずは村や町の役所に聞き取りに行ったり、古老にインタビューしたりしながら徐々に身体を興奮させ、いよいよ現場というか「彼というか王子様」に向かうという前技たっぷりのやり手のテクなので、僕は見ていて嬉しくなるね。「NHKのカメラが無ければ、2,3時間ここに佇むんだけれど」と盛んにカメラを遠ざけたい意向しばしば。哀惜のエクスタシー楽しむには、テレビカメラは邪魔って物だよね、確かにね無粋だ。
でも、ちょっと驚いたのは、「廃道」の専門誌もあるようだし、と言うことは雑誌の常識で毎号2万冊は売れていないとね。だから、好き者が結構居るということだ。「鉄道廃線」や「廃ビル」、「廃駅」の写真集は僕も見たことがあるし、前にも書いた「工場萌え」の写真集も僕は好きなんだ。インターネット上にもう使われていない「廃WEBサイト」は、いくらも見たことがあるが、廃道や廃線の様な哀愁やかつての栄華を誇った廃ビルの放つ時間の光芒というか、様々な人が存在し生活していた記憶の染みが、オンライン上には無い。だから、彼女の熱中は、WEB上で何でも解決していこうとする若い人へのアンチテーゼの様だね。
思い出に浸ったりするには頬を伝わる風の感覚や草い切れなどの臭いがないと、成立しない。また、遠くからやっと聞こえる町の喧噪音とかね。無数の電子の激流で編まれた無臭で無音のグローバルネット上に、僕らの思いの記憶は残滓すらないだろう、ということか。廃道娘のこだわりに感激。30才ぐらいの息子は山登りとか、ワンゲル好きで夫婦揃ってあちこちよく行ってるようだ。34才の編集者の娘は、写真マニアかな。なにせ、30年前、天才写真家アラーキーにだっこされた貴重な経験あるからね、で、まあ魂は写真道にね。
■さて、演歌というか、歌謡曲が好きになってきたのである。それも民謡系というか、三橋三智也である。つづく・・
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・ 5月 カムイと名著「ベストアンドブライテスト」
・2009年10月「救うのは太陽だと思う」
・2009年12月「爆笑問題の失笑問題」・・・・・1日で1440のPV
・2010年1月 阿倍仲麻呂はハノイの知事である。
・2010年2月 MAC・MAC / 立松和平さんの死。
・2010年3月 「サンデープロジェクトの打ち切り秘話」
・2010年12月 映画「ノルウエーの森」の失態
・2011年1月 「お笑いの山崎邦正のベトナムアルバイト」
・2011年3月 メイドインジャパンから「Made by JAPANESE」の時代認識へ
3月 「大震災をベトナム人は語る」
・2011年4月 映画「東京物語・荒野の7人・シンドラーのリストほか」
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